11月3日

明日、11月3日。文化の日
世間一般では祝日だけど、僕にとっては少し特別な日だ。


誕生日だ。初恋の相手の。


僕の初恋は高校2年生の時のものだ。相手は、部活の後輩だった。
本当はその前にも誰かを好きになったことはあったのだけど、
しっかり初恋と僕が認識しているのは、その時のことである。


まあ、これについて語るのは正直恥ずかしい。
何が恥ずかしいかと言えば、“過去の甘酸っぱいうんぬんが〜”とか、そういうのではなくて、“特にたいした話でもない”ということである。
要するに、あっさりとフられたのだ。
だから、甘酸っぱいなにかなど、存在すらしていないのである。
語るのが恥ずかしいというより、語る内容が特にない、なんて言うのかもしれない。


11月3日が初恋の相手の誕生日だからといって、何をした記憶もない。
もしかしたら当時に誕生日おめでとう、なんてメールを送ったかもしれないが。


なんか、11月3日が誕生日である、というのを知って、その印象が強くて、
毎年“11月3日”といえば、“あ、そう言えばあの子の誕生日だっけ”などと毎年思い出すだけのことだ。
数年前まではそれを思い出す自分のことを女々しいとか思っていたけど、いつからか“まあ他意は無いのだし、仕方ない”とか、そんな感じで捉えている。
ああ、これについて書いていたら、色んなことを思い出してきた。
主に、嫌な記憶だ。
嫌だから、書かない。


今はもう無論、その子に未練などは無い。
けれど、その子を目の前にしてその子の笑顔を見てしまったら、なにか心が揺さぶられたり、下手したら泣いてしまうかもしれない。流石にそんなことは無いとは思うけど。
自分がどうなってしまうのかちょっと実験してみたい気もするが、まあきっとやらないだろう。


僕の初恋の話は、こんなもんである。
僕に恋の話なんて、させるもんじゃないってこと、
皆さんにはきっとおわかりいただけたのではないだろうか。
あとはフルタさんに託そうと思う。



あ、そうだ。
誕生日おめでとう。