005.マクガフィン

今回も003にて触れたミームについては書きません。
というより、今回触れる「マクガフィン」についてのダシにさせていただきました。
なので、003をまだ読んでいない、と言う方は、以下の文章を読む前に003を読んでみると、ちょっと面白いことになるかもしれません。ならないかもしれません。









さて、マクガフィンという言葉をご存じの方はいらっしゃいますでしょうか?まあ、ご存じなくても、ググってみればすぐにわかってしまうのですけれども。
ここからはちょいと、ご存じない方に向けたものになりますので、すでに知っている方は知らなかった振りをして読んでいただきたい。もしくは、マクガフィンに関する記憶を失っていただきたい。


さて、マクガフィンというものについて。
簡潔に言うと、マクガフィンとは、


【話を展開させるためだけにある何か。それ自体の中身はどうでもいい】


というものです。



以上のようにマクガフィンについて、僕の持てる力を総動員してややこしくならないように記述したつもりですが、



これ、意味わからなく無いですか?w


かくいう僕も、この言葉を知ったときに何でも載ってるwikipediaで該当記事を見たのですが、
何が何だかさっぱりわからなかったんです。
なんだかスコットランドのライオンが云々といったようなジョークと思われるものが載っていて、それ自体も何が言いたいのかさっぱりわからなかった。

だから、実際どんな感じになるのかを試してみたかった。


その試行が、003.ミームの項です。


003項を一つの物語として見るならば、その【オチ】は
「800文字以内で説明しきれないから、続きはまた今度!」
というものです。
その展開に持って行くためにミームという言葉を選んだわけですが、このオチに持って行くのであれば、ミームでなければならないという必要性はないのです。ヒッグス粒子だろうがロズウェル事件だろうが初恋の話だろうが、なんだっていいのです。


言うならばマクガフィンとは
「物語のキモはディティールでなくテーマである」
ことを再認識させるための方便、だと僕は考えています。


<文・和田宜之>