006.ミーム2
ようやく003項にて触れたミームについて、細かく語りたいと思います。
ちなみに、003を読んで後にミームについて調べた人はいらっしゃるのでしょうか。居たとしたら、それは僕が多少なりともその人の好奇心を刺激出来たというわけで、ちょっと嬉しいことです。まあ、居るかどうかは知りませんが。
本題に入りましょう。
ミームとは言うなれば【文化の遺伝子】です。「模倣子」などとも呼ばれます。
(これはシンプルかつ大雑把な<僕なりの定義>なので、本質からはちょっとずれているかもしれません。ですので、詳細は自分で調べた方がいいと思われます。自分で調べた方が理解しやすいですし、文字数にも余裕はありませんし。)
003でも述べましたが、このミームという概念は文化とか情報伝達とか遺伝子とかと言った様々な要素を成立した時点で併せ持っているため、これを咀嚼する学問によってけっこう解釈の仕方、ひいては定義に差が生まれてしまいます。
なので僕は“キャッチー”な言い方として「文化の遺伝子」という言葉を選びました。
というか、偉い学者さん達の間でも意見がまとまっていないのだから、「ミームとは○○である!」と断言しづらい、という背景があるような気がします。
さて、ミームとは「文化の遺伝子」と述べました。では、それは何?と聞かれると・・・僕の解釈としては、
「文化は人の心を通して、人へと伝えられる。それは情報のコピーを渡すようなことだが、伝えられるにつれてその情報は時折変化していく」という、
【情報の性質】の一部分を抽出し、イメージ化したもの
だと考えています。
そして、ミームのキモは「心を介する」「複製する」「変化する」点にあると思います。
心を介する=実態はないが、認識できる
複製する=同じことを伝える
変化する=進化も退化も、またどちらとも言えないような変質をする
この特性が面白い。
「伝統」とか「民族性」とか「作風」とか、そういった<確かに存在するのに実体が存在しないもの>に対する論理的なアプローチのとっかかりとして、非常に有用なアイデアだと思うのです。
興味を持たれた方はwikipediaの該当記事を閲覧されることをオススメいたします。かなり好奇心を刺激されますよ、きっと。
<文・和田宜之>