007.コンテクスト
さて、003項あたりから続いてきたやや真面目な文章にも正直飽きてきたので、この007項をもって一旦流れを終了しようかと思います。
ミーム・マクガフィンという2つの言葉について触れましたが、これを書いているときに思い出したのが今回のタイトル【コンテクスト】です。
この言葉、何となく聞いたことがある方も割といらっしゃるのではないでしょうか。コンテクストは「context」、和訳は「文脈」。学生時代に単語を暗記した方も少なからずいらっしゃることでしょう。
文脈、つまりは話の流れ。そういった意味を持つ言葉【コンテクスト】が一体何なのか、と言われれば、
「コミュニケーション(情報伝達)において、重要なのはテクスト(文章)ではなくコンテクスト(文脈)である」
ということです。
それをミーム・マクガフィンの個人的解釈を述べているうちに思い出したと、そういう訳なのです。
もう少し噛み砕いて言うならば、
「大事なのは言葉じゃない」
ってことです。
なんだか月9ドラマに出てくるような文字列ですねw
どういうことなのかと言うと、例えば
「おい」
という言葉はそれを発する状況によって、それの持つ意味が大きく異なってくるわけです。
知り合いを呼び止める時の「おい」
友人のボケに対してつっこむ時の「おい」
怖い人と目があった瞬間に言われた「おい」
マスオさんがカツオ君との関係性を聞かれたときの答え「おい」
えー・・・最後はともかく、
これらは全て同じ「おい」というテクストでありながら、異なったコンテクストで発せられているので、コミュニケーションに変化が生じる、ということなのです。
もうちょっと踏み込んだ具体例で言うと、
「勘違いしないでよね!」
という文章があるとします。
この言葉を言う人が【誰なのか】によってその言葉から受ける印象が大きく変わってきませんか?ってことです。
ちなみに僕は幼なじみでかわいくて気が強いけど根は優しい女の子に言って欲しいです。
そんな子、いねぇけども。
<文・和田宜之>