010.中二病

この項を以てこの文章企画も、のこり290項となりました。
感慨深いものがあります。嘘です。感慨深くないです。
まだ290もやるんです。400字詰め原稿用紙を580枚上げるんです。
きっと10月あたりにはネタ切れで涙目になっている僕がいることでしょう。
でも、出来る限り頑張りたいと思います。


さて、今回のタイトルは「中二病」です。「病」とありますが、
これは別に学術的な病名でもなんでもありません。
それは(おそらくタレントの伊集院光氏が最初に名付けたはずの)人の性向のことです。


中二病は、
中学二年生、13〜15歳くらいの多感な時期に少なからぬ人が抱える、「幼稚で痛々しい」考え方をするようになる性質をそう呼ぶ、といったイメージです。


言うなれば
「ガキっぽい妄想」
が近いんではないでしょうか。


「自分は神に選ばれた人間である。コギト・エルゴ・スム」
なんていう客観的根拠のない自意識過剰な考え方、
「音楽聞くならUSのチャートは押さえて当然だよね」
なんていう、<自分は感性が鋭いんですよね>といったような感覚などなど、だいたいが
妄想と狭い自分が見渡せる世界の中でのみ成り立つような考え方
と言っていいのではないでしょうか。


自分では通っていない道であっても、クラスで一緒だったあの人はこんな感じだったなぁ。。。と思う方も少なからずいらっしゃると思います。


思い出すと恥ずかしくて死にたくなるような、そんな中二病
普通に考えると、このような中二病は一刻も早く治した方がいいとは思うのですが、僕は言いたい。


表現を生業としている人間は別じゃないでしょうか?と。


中二病を克服していない人は、実は凄くたくさんいるんじゃないでしょうか。
思春期の名残とかしこりとかを抱えている方が。
どんなに年をとっても割り切ることが出来ないあの日のこととか。
中学二年生の時の、向こう見ずだからこそ、自分を中心とした素晴らしい世界だけが見えたあのときのことを忘れられない。そんな人が。


そんな人にこそ、表現は投げかけられるべきではないでしょうか?


そうです。はっきり言うなれば
僕は中二病です。
さらに言うなら、それを治す気などさらさらありません。