039.スポーツの見方とは その6

さて、5項にわたって色々と書いてきたわけですが、ここでまとめましょう。


スポーツファンには色んな応援スタンスがあり、それによってファン層が分類できる。その層の間には差、つまりは溝があり、様々な場面で対立する。その対立に明確な決着を付けるのは極めて難しい。
簡単にまとめるならそんな感じでしょうか。


さて、それらを踏まえて、ここ6つの項のタイトルでもある「スポーツの見方」という部分で論じてみます。つまりは観戦のスタンスですね。


観戦は言わずもがな試合を見ることです。競技場であろうとテレビの前であろうと同じです。そういう理屈で言えばラジオ中継や新聞・サイトなどでの試合結果を見ることも広い意味で観戦と言っていいのかもしれません。
この「観戦」は、「応援」と全く以て異なった行為なんです。


応援というのは<何らかの形で「応援する対象」を助けてあげること>です。声援を送ったり、物品やお金を差し入れたり・・・「ワタシは○○を応援しています」なんてパブリックに宣言するだけでも応援していると言っていいでしょう。そして不思議なことに、応援には観戦が必須ではありません。極論、

「応援している人やチームにお金をあげて、それが如何に活躍したかどうかに興味が無い人」

は、論理的には「立派に応援している人」 と言っていいわけです。


でも、そんなのはおかしいと思います。スポーツは観戦していても面白いものであるべきだし、応援していても楽しいものです。
そしてこれはどちらも両立するものだから、どっちもやるのがスポーツの見方として、最高のものだと思います。


ただ、大事なのは、どっちかだけで済ますのもその人の自由であるってことです。スポーツは楽しんだ者勝ちです。スポーツに限ったことではありませんが。やりたいようにすればいいんです。気を遣う必要なんて無いんです。



応援と観戦のスタンスは全く別です。別に応援するわけじゃないけど、気になるから見る。それは素晴らしいことじゃないですか。ミーハーでもいいんです。よく知らないくせになでしこジャパンがワールドカップを手にした瞬間、「感動をありがとう!」とか言っちゃってもいいんです。そして言っちゃってる人を小馬鹿にしたっていいんです。そういうものなんです。